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あかりをつけたぼんぼり

執筆者 | 6月 21, 2023 | コラム | コメント0件

雪汁を出雲川が前浜に運ぶ頃、漁師達には慌ただしい季節が訪れる。脳内にあの歌がリピートされ、冬の終りに射すお日様に笑顔が溢れる。

33日の雛祭りに合わせ、全国で蛤が最盛期をむかえる。

国産物が激減している中、津の香良洲から女性の挙捏の立派な大蛤がミュゼに届く。

深い山からの養分が肥やす津の前浜。しょっぱ過ぎない海水が育む香良洲の大蛤。

酒で蒸した身に再度驚かされる。美味しすぎるエキスを抱き込んだ身は大きさを保ち縮まない。貝殻のかみ合わせが対の物以外は噛み合わない事から、夫婦和合の象徴とされ古くから慶事の食材とされた蛤。

そして香良洲の漁師の丁寧な仕事ぶりが見てとれる殻の美しさ。

私にはこの日本一の蛤が「あかりをつけたぼんぼり」に見える。